非常持出袋を準備したあと、
「玄関に置けばいい?」
「寝室と車、どこがいい?」
「作ったあとも中身を見直す必要がある?」
と迷うことがあります。
結論からいうと、非常持出袋はすぐ取り出せて、避難するときにアクセスしやすく、災害の影響で取り出せなくなる可能性も考えた場所に置きます。
政府広報では、置き場所の例として、
- 玄関近く
- 寝室
- 車内
- 物置
などを挙げています。
ただし、「玄関に1つ置けば正解」というわけではありません。
家屋の倒壊などで取り出せなくなる場合も考え、住宅の状況によっては複数の場所に分けて置くことも考えます。
また、車内に置く場合は注意が必要です。
モバイルバッテリーなどのリチウムイオン電池製品を、真夏の高温になる車内へ放置することは避けてください。
非常持出袋は「作ったら終わり」ではなく、保管場所と中身を定期的に確認することが重要です。
非常持出袋は「すぐ持ち出せる場所」に置く
非常持出袋は、避難が必要になったときに持って出るためのものです。
そのため、奥深くにしまい込むのではなく、すぐ取り出せる場所に置くことが基本です。
政府広報は、
- 玄関近く
- 寝室
- 車内
- 物置
などを配置例として紹介しています。
消防庁も、非常持出品を目につきやすく、すぐ取り出せる場所や、玄関・寝室など持ち出しやすい場所に置くよう案内しています。
どこに置くかを考えるときは、
避難時に取り出しやすいか
避難経路からアクセスできるか
災害でその場所に近づけなくなる可能性はないか
という視点で確認します。
玄関だけでなく分散して置く方法もある
非常持出袋の置き場所を考えるとき、「玄関に置けば十分」と決めつけないことも大切です。
神奈川県は、過去の災害で家屋が倒壊し、非常持出品を取り出せなかった事例があったとして、取り出しやすく、災害の影響を受けにくい場所への保管を案内しています。
政府広報でも、複数の場所へ配置する考え方が示されています。
そのため、住宅の構造や避難経路によっては、
玄関近く
寝室
物置
車内
などに分けて備える方法もあります。
ただし、全員に同じ配置が正解というわけではありません。
家の間取りや家族構成、普段いる場所を考えて決めましょう。
寝室に置く場合は避難しやすさを考える
寝室は、政府広報や消防庁が非常持出品の置き場所として挙げている場所の一つです。
夜間に災害が起きた場合でも取り出しやすい場所として考えられます。
一方、非常持出袋そのものが避難経路をふさがないようにする必要があります。
寝室へ置く場合も、
すぐ手に取れるか
出口までの移動を邪魔しないか
を確認しておきましょう。
車内に置く場合は「中身」に注意する
政府広報では、非常持出袋の配置例として車内も挙げています。
自宅以外にも備えを分散する方法の一つとして考えられます。
ただし、非常持出袋だからといって、中身を何でも車内へ入れっぱなしにしてよいわけではありません。
特に注意したいのが、モバイルバッテリーなどのリチウムイオン電池製品です。
経済産業省や消費者庁は、リチウムイオン電池製品を真夏の車内など高温になる場所へ放置しないよう注意を呼びかけています。
そのため、
「車内に非常持出袋を置く」=「モバイルバッテリーも車内へ常時置く」
とは考えないでください。
車内用の非常持出袋を作る場合は、入れる物ごとに保管条件を確認します。
常用薬なども保存条件が異なるため、「薬はすべて車内へ入れておく」と一般化しないようにしましょう。
家族全員が置き場所を知っているか確認する
非常持出袋を準備していても、家族が保管場所を知らなければ、いざというときに使えない可能性があります。
政府広報では、貴重品などについても保管場所を家族で共有するよう案内しています。
非常持出袋についても、
「玄関のどこにあるか」
「寝室にも置いているか」
「車内用の袋があるか」
などを家族で確認しておくとよいでしょう。
複数の場所に分散している場合は、特に保管場所を共有しておくことが重要です。
非常持出袋は作って終わりではない
非常持出袋は、一度準備したあとも中身を確認します。
消防庁は、備蓄品について、家族や地域の状況、消費期限などを確認しながら定期的にチェックし、必要に応じて入れ替えるよう案内しています。
内閣府の防災チェック資料でも、非常持出品の内容を定期的に点検する考え方が示されています。
確認したいのは、たとえば次のような点です。
- 食品や飲料の期限
- 電池やライトなどが使える状態か
- 衣類が現在の季節に合っているか
- 家族構成や生活状況に変化がないか
- 必要な薬や用品が変わっていないか
ただし、
「半年に1回」
「年2回」
など、全国共通の固定点検周期は今回の調査では確認できていません。
そのため、この記事でも特定の周期を国の基準としては設定しません。
季節の変わり目に確認する方法もある
公的資料では、「定期的に確認する」という考え方が中心です。
そのうえで当サイトでは、忘れにくくするための運用方法として、季節の変わり目に非常持出袋を確認する方法も考えられます。
これは国が定めた固定周期ではありません。
暑い季節には暑さ対策、寒い季節には防寒用品など、季節によって必要な物が変わる可能性があるため、中身を見直すきっかけとして利用する考え方です。
季節ごとの見直しについては、関連記事「春・夏・秋・冬の非常持出袋|季節ごとに追加・見直したい防災用品」で詳しく確認できます。
中身や重量は別に確認する
この記事では、非常持出袋をどこに置くか、どう管理するかを中心に説明しています。
非常持出袋そのものの中身については、関連記事「非常持出袋の中身|最低限何を入れる?備蓄品との違いも解説」で確認してください。
また、非常持出袋は持ち運べる重さに収めることも必要です。
政府広報には重量の想定例もありますが、この記事では中身や重量を詳しく再説明せず、記事8へ役割を分けます。
非常持出袋の置き場所を確認するチェックポイント
最後に、非常持出袋を準備したあとに確認したいポイントを整理します。
□ すぐ取り出せる場所にある
□ 避難経路からアクセスしやすい
□ 災害時に取り出せなくなる可能性も考えている
□ 必要に応じて複数の場所へ分散している
□ 家族全員が置き場所を知っている
□ 車内保管する物の保存条件を確認している
□ モバイルバッテリー等を高温の車内に放置していない
□ 食品などの期限を確認している
□ ライトや電池などの状態を確認している
□ 現在の家族状況や季節に中身が合っている
非常持出袋は、準備するだけでなく、必要なときに取り出せる状態を維持することが大切です。
まず自宅の玄関、寝室などを見て、今置いている場所から本当に持ち出せるか確認してみましょう。
参考情報
政府広報オンライン「防災特集 ACTION01 災害に事前に備える」
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/bousai/preparation.html
総務省消防庁「非常持出品の準備」
https://www.fdma.go.jp/relocation/e-college/cat65/cat63/cat31/4-7.html
総務省消防庁「地震防災マニュアル」
https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/pre/preparation082.html
総務省消防庁「備蓄品の準備」
https://www.fdma.go.jp/relocation/bousai_manual/pre/preparation081.html
神奈川県 防災情報
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/bousai/1_73_9_7.html
経済産業省「リチウムイオン蓄電池搭載製品の事故に注意」
https://www.meti.go.jp/product_safety/consumer/lithium_ion_battery.html
