非常持出袋は何kgが目安?重すぎる場合の見直し方

非常持出袋を準備してみると、

「何kgくらいまでならいい?」
「15kgまでなら大丈夫?」
「重すぎるときは何を減らせばいい?」

と迷うことがあります。

公的資料では、非常持出袋の重さの想定として、

  • 成年男性:約15kg
  • 成年女性:約10kg
  • 子ども・高齢者:約6kg

という目安が示されています。

ただし、これらは誰にとっても安全な一律の上限ではありません。

消防庁は、非常持出品について歩ける重さにすることを案内しています。

そのため、15kg・10kg・6kgという数字だけで判断するのではなく、最終的には自分が実際に背負って避難できる重さかを確認することが重要です。

非常持出袋の重さは何kgが目安?

政府広報オンラインでは、非常持出袋について次のような「持ち出せる量」が想定されています。

成年男性:約15kg
成年女性:約10kg
子ども・高齢者:約6kg

非常持出袋を作るときの一つの目安として参考にできます。

ただし、

「男性なら15kgまで安全」
「女性なら10kgまで問題ない」
「子どもなら6kgまで持たせてよい」

という意味ではありません。

体格や体力、健康状態、避難経路などによって、実際に持ち運べる重さは変わります。

この記事では、これらの数字を公的な目安・想定として扱い、安全上限とはしません。

最後は「実際に背負って歩けるか」で確認する

非常持出袋は、保管しておくだけの荷物ではありません。

避難するときに持って移動するためのものです。

そのため、数字だけで重さを決めるのではなく、実際に背負って歩けるかを確認します。

消防庁も、非常持出品について「歩ける重さ」にする考え方を示しています。

公的な重量目安より軽くても、自分にとって持ち運びが難しいなら見直しが必要です。

反対に、「目安の数字以内だから大丈夫」と考えて、そのままにするのも避けましょう。

最終判断は、

持てるかではなく、背負って避難できるか

という視点で行います。

重すぎると感じたら、まず中身を全部確認する

非常持出袋が重い場合、すぐに何かを捨てるのではなく、まず中身を確認します。

見るポイントは、

  • 家庭備蓄まで入れていないか
  • 同じ役割の物が重複していないか
  • 必要以上に多く入れている物がないか
  • 現在の家族状況に合わない物が残っていないか
  • 季節外の用品が入ったままになっていないか

などです。

非常持出袋は、家庭にある備蓄をすべて持ち運ぶための袋ではありません。

記事8で整理したとおり、家庭の備蓄品の中から、避難生活に必要なものを選んで持ち出すという考え方があります。

まず「何が重さの原因になっているか」を確認してから調整しましょう。

家庭備蓄を全部入れていないか確認する

非常持出袋が重くなる原因の一つとして確認したいのが、家庭備蓄との混同です。

家庭備蓄は、自宅などで生活を続けるために用意するものです。

非常持出品は、避難するときに持って移動するものです。

両者は完全に無関係ではありませんが、自宅に備えている物をすべて非常持出袋へ入れる必要はありません。

「水や食品を備蓄しているから全部リュックへ」
「防災用品は全部入れた方が安心」

とすると、持ち運びが難しい重さになる可能性があります。

非常持出袋に何を入れるかについては、関連記事「非常持出袋の中身|最低限何を入れる?備蓄品との違いも解説」で確認してください。

重複している物がないか確認する

次に、同じ役割の物が重複していないか確認します。

ただし、この記事では、

「○○から最初に捨てる」
「○○は不要」

といった一律の削減順位は作りません。

必要な物は家庭や本人の状況によって異なるためです。

大切なのは、袋の中を見直して、

同じ目的の物が必要以上に重なっていないか

を自分で確認することです。

非常持出袋を作ったあとに一度も見直していない場合は、現在の生活状況に合わない物が残っている可能性もあります。

個人に必要な物は機械的に削らない

重さを減らすことは重要ですが、軽くすることだけを目的にしないことも大切です。

持病などがある場合に必要な物や、本人に欠かせない用品まで、「重いから」という理由だけで機械的に削るのは適切ではありません。

乳幼児、高齢者、持病がある人などでは、一般的な非常持出品に加えて必要になる物があります。

そのため、

重さを減らす=何でも削る

ではなく、

不要な重複や家庭備蓄との混同を見直しながら、個人に必要な物は残す

という考え方で調整します。

季節用品も見直す

非常持出袋は季節によって必要な物が変わることがあります。

たとえば、夏と冬では必要な対策が同じではありません。

以前入れた季節用品がそのまま残り続けていると、必要のない物まで持ち歩くことになる可能性があります。

そのため、

「今の季節に必要か」
「次の季節に向けて入れ替えが必要か」

という視点でも確認します。

季節ごとの見直しについては、関連記事「春・夏・秋・冬の非常持出袋|季節ごとに追加・見直したい防災用品」で確認してください。

保管場所から実際に持ち出せるか確認する

重さは、袋だけを持ち上げて確認するのではなく、実際の保管場所から持ち出す場面を想定して確認します。

非常持出袋は、避難時にすぐ取り出せる場所へ置く必要があります。

その場所から背負い、

実際に立てるか
歩けるか
移動しにくくないか

を確認すると、数字だけでは分からない問題に気づきやすくなります。

非常持出袋の保管場所については、関連記事「非常持出袋はどこに置く?準備した後の保管場所と見直し方」で確認してください。

15kg・10kg・6kgを「目標重量」にする必要もない

公的資料に目安があると、

「男性なら15kgに近づけた方がいい」
「10kgまでは入れた方がいい」

と思うかもしれません。

しかし、これらは入れるべき重量の目標でもありません。

必要な物を準備した結果、目安より軽く収まっているなら、重くするために物を追加する必要はありません。

反対に、目安以内でも実際に背負って歩きにくいなら、見直します。

考え方は、

○kgまで詰める

ではなく、

必要な物を入れたうえで、自分が持ち運べる重さに調整する

です。

体重の○%という独自ルールは使わない

非常持出袋の重さについて、

「体重の○%まで」

という考え方を目にすることもあります。

しかし、今回の調査では、記事で全国共通基準として使える公的な体重比は確認できていません。

そのため、この記事では、

体重の○%なら安全

という独自基準は設定しません。

公的資料にある重量の目安と、消防庁の「歩ける重さ」という考え方を組み合わせて判断します。

重すぎる場合の見直し手順

非常持出袋が重いと感じたら、次の順番で確認すると整理しやすくなります。

1. まず重さを確認する

公的な15kg・10kg・6kgという目安は参考にしますが、安全上限とは考えません。

2. 中身を全部確認する

何が重さの原因になっているかを確認します。

3. 家庭備蓄と混同していないか確認する

自宅で使う備蓄品まで全部持ち出そうとしていないか確認します。

4. 重複している物を確認する

同じ役割の物を必要以上に入れていないか見直します。

5. 個人に必要な物は機械的に削らない

健康状態や家族構成によって必要な物は残します。

6. 季節に合わない物を見直す

現在の季節に合わせて中身を確認します。

7. 実際に背負って歩く

最後に、自分が避難時に持ち運べる重さか確認します。

非常持出袋は「何kgまで」より「持って避難できるか」

非常持出袋の重量について、公的資料では、

成年男性:約15kg
成年女性:約10kg
子ども・高齢者:約6kg

という目安があります。

ただし、これらは安全な一律上限ではありません。

消防庁が示すように、実際に歩ける重さであることが重要です。

重すぎる場合は、

家庭備蓄との混同
中身の重複
現在は不要な物
季節に合わない物

などを確認します。

一方で、本人に必要な薬や用品などまで機械的に減らさないようにします。

非常持出袋を準備済みなら、一度実際に背負ってみて、その状態で避難できそうかを確認してみましょう。

参考情報

政府広報オンライン「防災特集 ACTION01 災害に事前に備える」
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/bousai/preparation.html

総務省消防庁 防災リーダー育成教材(非常用持出品を「歩ける重さに」とする資料)
https://www.fdma.go.jp/mission/bousai/ikusei/items/r5/ikusei007_04_1117.pdf

総務省消防庁 防災リーダー育成教材(「足腰の負担がない重さにする」とする資料)
https://www.fdma.go.jp/mission/bousai/ikusei/items/r7/ikusei007_04_0115.pdf

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